iPhone5からauもソフトバンクもテザリングが解禁されました。DoCoMoは2011年からXiでテザリングを開放していましたが、これからテザリングでPCやタブレット端末を繋いでインターネットを利用する方が増えるものと予想されます。
また、WiMAXやイーモバイルのWモバイルルータからテザリングに切り替えて、契約をスマートフォン1台に集約するという方も、同様に今後増えていくでしょう。
モバイルルータの機能もスマートフォンで利用できるとなると非常に便利そうに感じますが、それに伴うデメリットもありますので、それを踏まえたテザリング利用が必要であると考えます。特に、メイン端末でのテザリング利用には一層の注意が必要です。
テザリングはどのように利用するものか
テザリングの運用にはいろいろな考え方があると思いますが、私個人としては、テザリングはライトユース向けのものであると考えています。
データ通信にバリバリつかうものではなく、旅行の時にたまに使うとか、お昼休みなどちょっとした時間にタブレット端末を繋げて使う、WiMAXなどのデータ通信端末が圏外の地域で緊急的に使うようなものであると思います。
テザリングのメリット
テザリングのメリットとして、契約をスマートフォン1台に集約でき、必要な端末が少なくなる、月々の利用料金が抑えられるということが挙げられます。
また、スマートフォンの標準機能(ただし、テザリング対応機種とテザリング契約がされた状態に限る)で利用できる点で気軽さがあります。これがきっかけで、今まで外出先でPCやタブレット端末でモバイルインターネットを利用したことのないユーザー層が「ちょっと使ってみようかな」と思って使い始めるであろうと考えられます。
テザリングのデメリット
テザリングのデメリットとして、以下のようなことが挙げられます。メリットに挙げた、必要な端末が少なくなる、利用料金が抑えられるという点だけで判断するのではなく、自分の利用用途を考慮したうえで判断されることをお勧めします。
テザリングは、バッテリーが持たない
モバイルルータ(Wi-Fiルータ)は標準で6〜8時間ほどバッテリーが持ちますが、スマートフォンでテザリングを行うと、バッテリーがあっという間に無くなります。連続使用時間は3時間程度と考えたほうが良いです。
モバイルルータは利用状況により最適な電源管理が行われていることで長時間のテザリング利用に耐える製品となっています。しかし、AndroidやiPhoneなどのスマートフォンは、テザリング用途に最適化された製品ではありませんので、モバイルルータと比べてバッテリーの持ちは非常に悪いです。
メインの端末でのバッテリー切れは致命的
前述の話に続きますが、特に注意しなければならないことは、メインの端末のバッテリー切れです。
テザリングを行うと、バッテリーがあっという間に無くなります。端末が1台しかない場合、バッテリー切れを起こすことで連絡手段を失うことになり、緊急の連絡を含めいかなる連絡も取れなくなります。
また、スマートフォン上で電話帳を管理している場合、バッテリー切れで一切参照することができません。公衆電話を見つけても連絡が行えず、非常に致命的な事態になります。
デメリットへの対応
外部バッテリーを利用する
バッテリー切れの回避策としては、エネループモバイルブースターなどの外部バッテリーの利用や、PCからのUSB充電(給電)が挙げられます。テザリングを利用する際は、万一に備えてこれらの自衛策を講じる必要があるでしょう。
WiMAXを検討する
データ通信量が制限値(7GB)を超える使い方は、そもそもテザリングに適さない使い方です。追加料金を支払うことで制限の回避は可能ですが、追加料金を支払うよりも通信量の制限がないWiMAXを契約したほうが良いでしょう。
たまに大きなデータ通信を行いたい場合は、プリペイドのデータ通信契約を検討する
普段はそれほどデータ通信量の多くなる使い方はしないけれど、たまに大容量のデータ通信を行いたいという場合は、UQ 1dayやEMチャージなどのプリペイド契約を検討してみましょう。
データ通信量が大きくなるような使い方が必要な場合は、そちらへ切り替えることで、テザリングのデータ通信量を抑えることができます。また、利用料金も使った分だけですので、月額契約よりも経済的です。
テザリングは使うのは非常に気軽ですが、以上のように考えるべきことはいろいろあります。これらの点を注意しながら利用することをお勧めします。