ほとんどのAndroid端末では「最新OS」を利用できない | スラドや
Android端末の“短命ぶり”が一目瞭然のインフォグラフィック - ITmedia NEWS
をみて、思わず書いてみました。
iPhoneの大きな魅力として、OSのバージョンアップがあります。
単なるバグフィックスに留まらず、様々な機能強化が施され、バージョンアップを行うことでその機種の魅力をより向上させることができます。
2011/10/13にリリースされたiOS5は、iPhone4sでは標準OSとしてインストールされているものですが、iPhone4もバージョンアップすることでiOS5が利用できるようになります。また、2009年に発売されたiPhone3GSでさえも、iOS5にバージョンアップすることができます。

例えば、ウィルコムのAdvanced W-Zero3[es]は、Windows Mobile6.0ですが、その後継機種としてWindowsMobile6.1を搭載したWILLCOM 03が発売されていますが、Windows Mobile6.1へのアップグレードパスは用意されていません。
Windows Mobileに関しては、前身であるWindows CE(Pocket PC)の時代からバージョンアップが行えなくて当たり前といったところもあって、それについて困るということはありませんでした。
AndroidについてもOSのバージョンアップが継続的に行われていますが、iOSとの違いは、端末メーカーやキャリアの都合により、Android搭載の機種全てがOSのバージョンアップに対応していないことです。
例えば、auのIS01という端末はAndroid1.6の機種ですが、キャリアよりバージョンアップしないというアナウンスがされています。
特に懸念される面としては、キャリア発のアプリ(auのjibeなど)がOSのバージョンアップによって使えなくなってしまった場合です。今までにそのような話は聞いたことがありませんが、発売済の全ての端末を万遍なくサポートすることはいつかは出来なくなるでしょうから、いつかはサポートが打ち切られる端末も出てくることと考えられます。もし、キャリアよりサポート打ち切りのアナウンスが出たら、その端末は「死亡宣告」が出ていることに等しい状況となります。
OSのバージョンアップやそれによる影響を止めることは不可能ですし、かといって端末メーカーがそれに合わせてOSのバージョンアップを提供していることも望み薄です。特に、日本向けのスマートフォンの場合は「ガラスマ」と呼ばれるほどメーカーやキャリアに依存した独自機能がぎっしりと搭載されています。
メーカーの立場で考えれば、OSのバージョンアップを行うことはそれらの機能を1から検証していかなければならず作業工数もそれなりに発生することになりますので、「OSのアップデートは不可能」と結論付けたくなるほど消極的になりがちです。もしバージョンアップを提供するとすれば、利用者にその対価を求めなければ難しいものとなります。また、OSの要求スペックが高くなった場合、バージョンアップにによって端末のレスポンスが悪くなり使い勝手が悪くなる可能性もあり、対応次第では「不良品」「クソ端末」の烙印を押されて不名誉な事態にもなりかねませんので、慎重にならざるをえません。
携帯電話を開発する端末メーカーやキャリア対しては、端末の売りっぱなしで終わらせるのではなく、利用者にとって可能な限り不利益を生まない環境づくりを求めていきたいところです。例えば、キャリア発のアプリの継続的な動作保証、OSのサポート終了によらないセキュリティアップデートの継続的な実施などが挙げられます。
ヘビーユーザーにとってはOSのアップデートでないところに物足りなさはあるかもしれませんが、今までのフィーチャーフォン(ガラケー)から切り替えたユーザーの視点で考えた場合、OSのバージョンが何かというよりも、普段使いにおいて不具合がないことやセキュリティリスクにさらされないこと、普段から使う機能が引き続き使えることが重要です。ですので、この点だけは製品販売終了後2年間(最後に端末を購入した方の割賦販売や契約縛りの終了する時期まで)は続けていただきたいところですね。