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海外向けWiFiルーターレンタルの注意点 :「定額」であるが「使い放題」ではない

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海外旅行や出張の際にインターネットへ接続する手段としていくつかありますが、最も手軽で料金も手頃なものとして、海外WiFiルーターレンタルサービスの利用が挙げられます。

海外WiFiルーターレンタルサービスは、利用料金が手頃でかつ1日単位の定額料金であることがメリットですが、「定額」であっても「使い放題」ではないため、利用に際してその点に注意する必要があります。

海外WiFiルーターレンタルのメリット

利用料金は380円/日からレンタルでき、携帯各キャリア提供の海外パケット定額サービス(データローミング)が2,980円/日と比べて非常に格安であることがメリットです。

また、レンタル料金にはSIMカードと通信機器(WiFiルーター)ルーター、充電器など必要なものが一式含まれており、ユーザー側でWiFiルーターや現地用のSIMカードを別途用意する必要がありません。このため、現地でSIMカードを探す手間や、WiFiルーターを購入する必要がありません。

海外WiFiルーター利用時の注意点

前述の通り、「定額」であっても「使い放題」ではないということです。

WiFiルーターレンタルサービスの提供各社のサイトを見ると、「定額」であることを謳っていて、一見すると海外でネットが「使い放題」のように感じられますが、利用可能な通信量に制限があります。このため、一定の通信量を超えると速度制限がかかったり、最悪の場合インターネットが全く利用できなくなります。

WiFiルーターレンタルサービスで提供されるSIMカードは、現地通信事業者のネットワークを直接利用した(ローミングではない)しています。これらのSIMカードには現地通信事業者のFair Usage Policy(FUP)という制限が設けられており、「当日を含む直近3日間のパケット通信量(トラフィック)が400MB以上を行った場合、利用中断または利用制限を行うことがある」という制限があります。

「使い放題」でないことで生じる問題点

まず、前述の「3日間で400MB」という通信量は、テキストメールの送受信やちょっとしたWebの閲覧、SNSへの投稿(画像なし、あるいは数枚〜十数枚程度の画像投稿)で超過する容量ではありません。スマートフォンでの普段使いの利用であれば、これに該当すると思います。

しかし、Youtubeなどの動画サイトの閲覧やSkypeなどのVoIPアプリの利用、Dropboxなどのクラウドストレージの利用、OSアップデートなどのトラフィックが多くなるアプリケーションやサービスを使用した場合、「3日間で400MB」を超過する可能性は非常に高くなります。

また、前述のトラフィックの多くなるアプリケーションやサービスを使用した場合のほかに、複数デバイスでの利用(1台のWiFiルーターを友人や家族で共有するなど)や、PCのようなスマートフォンと比べてトラフィックが多くなるデバイスから利用する場合も、同様の問題が発生する可能性が考えられます。

トラフィックの多い使い方をするとどうなるか?

現地事業者からSMSで警告メッセージが届いたり(ただし、WiFiルーターの管理画面を見ないと確認できない)、通信速度の低下、一定時間の通信遮断などが発生します。最悪の場合、全くインターネットが利用できなくなります。

私の場合は後者の「全くインターネットが利用できなくなる」状況に遭遇しました。カンボジア渡航時に利用していたWiFiルーターが3日間で1.6GB使い続けた後に全く通信ができない状態となりました。利用内容としてはWebの閲覧、SNSの利用・画像投稿が主で、たまにストリーミングラジオの視聴やLinuxのパッケージ更新、日本へのVPN経由でのリモートデスクトップ接続などを行っていました。

おそらくストリーミングラジオとLinuxのパッケージ更新、リモートデスクトップ接続がトラフィック増加を引き起こしたように思われます。また、スマートフォンからのSNSへの画像投稿も頻繁に行っていたので、その結果規定の通信量に達してインターネットが利用できない状況になったのだと思います。

また、今回の場合ホテルや空港のWiFiインターネットを利用せず、全てWiFiルーター1台に頼りっきりでした。このため、通信量が多くなってしまったのだろうと考えられます。特にトラフィックの多くなる作業の大半はホテルですることが多かったので、ホテルのWiFiを利用すればよかったかなと思います。

前述のFUPを考慮した場合、止められて仕方が無かったのかもしれませんが・・止められた日が現地最終日だったのが幸いでした。

なぜ一定の通信量でインターネットが接続できなくなるのか?

インターネットが利用できなくなってから、WiFiルーターの管理画面にログインして状況を確認してみました。
WiFiルーターのパスワードは、レンタル機器の手順書に付属していました)

WiFiルーターの管理画面からは、これまでに受信したSMSを確認することができますが、そのSMSを見たところ残高不足を示すメッセージを確認しました。そこから推測されることとしては、挿入されているSIMが現地事業者のプリペイドカードで、その割当量が1.6GBしかなかったものと考えられました。

レンタルサービス提供会社は、各国のプリペイドSIMを調達して、ユーザーの利用開始の都度一定量チャージしているのだと思います。(プリペイドサービス未提供地域を除いて)このため、「定額」を謳っていても、実際は一定の通信量しか使えないものなんだろうと思いました。(全てのレンタルサービスの事業者がこれに当てはまるとは限らないのかもしれませんが)

通信量の上限問題を回避するには?

現地のホテルや空港、カフェなどでWiFiでのインターネットが利用できる場合は、WiFiルーターではなくその場所で提供されているWiFiインターネットサービスを利用することをお勧めします。セキュリティに不安な場合は、やや敷居は高いですが自宅にVPNルーターを設置する、あるいはVPN接続サービスを利用して、それら経由でインターネットを利用すると良いでしょう。欠点としては場所が制限されることですが、それでも最も確実な方法といえます。

また、携帯キャリア提供の海外パケット定額サービスを利用することも方法の1つとしてあります。このサービスは通信量の上限が無く、「定額」であり「使い放題」のサービスといえます。トラフィックが増える使い方をすると速度制限が発生する可能性はありますが、通信量の上限が無いため全く使えなくなることはありません。また、スマートフォンを海外へ持ち出して料金は2,980円/日と高価ですが、そのような点で検討に値するのではないかと思います。なお、「使い放題」であっても「何でもやりたい放題」ではありませんので、無茶な使い方は禁物です。無茶な使い方をして止められた場合、それはやむを得ないでしょう。

このほかに現地でのプリペイドSIMカードを購入して都度チャージする方法もありますが、手間を厭わない方でなければあまりおすすめできる方法とはいえません。また、地域によっては外国人へのプリペイドSIMカードの販売を行っていない場合がありますので、その点も注意が必要です。

結論

海外WiFiルーターレンタルサービスは、「定額」であっても「使い放題」ではないため、利用に際してその点に注意する必要がありますが、ホテルやカフェ、空港などで提供されているWiFiインターネットが利用可能な場合は、WiFiルーターのみに頼らず、店舗や施設内のWiFiインターネットサービスを積極的に利用することで、WiFiルーターにかかる通信量を少なくすることができ、通信量の上限をあまり意識する必要が無くなるものと思われます。WiFiルーター1台に全てを頼る使い方ではなく、場所と利用用途によって使い分けることが重要といえます。